2014年1月アーカイブ

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(本文と写真のイメージは関係ありません)

いちるさんが昔おすすめしていたのを思い出し、読んでみました。
読み物としても抜群に面白い、ドキュメンタリーなんだけど小説のような、そしてビジネス書にも通ずるドラマティックな内容で傑作でした。2002年に出版されたものですが、一読の価値あり。

1990年代に起こったボスニア紛争の時に行われた凄まじい広報戦略の裏側についてドキュメンタリー的に解説された本です。 ボスニア紛争の勝敗を決したのはアメリカPR企業の「陰の仕掛け人たち」だったという話。

「広告代理店」とか、「PR戦略」というと民間企業の広告・広報戦略みたいなイメージだけど、この中でいうPR(Public Relations)とは、プレスリリースを出したり各種メディアに広告を出すような行為だけでなく、メディアの有力記者にあの手この手を使って、ボスニア側有利な記事を書かせたり、政治家や有力者との関係を取り仕切ったり、国際会議をオーガナイズしたりするような事も含まれています。

アメリカのルーダー・フィン社、その中でボスニア・ヘルツェゴビナ紛争のPRを担当したジム・ハーフらが、クライアントであるボスニア・ヘルツェゴビナ共和国に同情的な国際世論を巧みに演出していく話は本当にすごい。

PR会社がよくここまで政府の中心に入り込み、またボスニア政府もPR会社を頼りきっていたというのが驚き。
日本なら官僚が行うような仕事ですよね。
セルビア人の行為を「民族浄化(ethnic cleansing)」であると決め打って、ミロシェビッチ率いるユーゴスラビア連邦に悪のレッテルを貼ったのは何を隠そう、アメリカのPR会社の暗躍があったから。

最終的にボスニア・ヘルツェゴビナ紛争は、ユーゴスラビア連邦が国連から追放されてNATOに空爆されて、ミロシェビッチは牢に繋がれ、ユーゴスラビア側の完全敗北という結末です。

「民族浄化」は、1990年代に内戦中の旧ユーゴスラビア地域のメディアに頻繁に使用されたクロアチア語、ボスニア語およびセルビア語の「етничко чишћење / etničko čišćenje(エトニチュコ・シスチェーニェ)を翻訳したもので、ボスニア紛争を契機にして1992年頃から世界の主要メディアでも広く使用されるようになった。流通するようになったきっかけは、当時のボスニア政府とPR契約を結んでいた、アメリカの広告代理店「ルーダー・フィン社(英語版)(Ruder Finn)」が効果的なメディア対策をおこなったためである。

民族浄化 - Wikipedia

そしてあとがきにあった、

国際的には銃弾より大きな力を持つようになった「PR(パブリック・リレーションズ)」(時にそれは、「メディア戦略」や「情報発信戦略」の形をとる)に対する無理解が、日本のあらゆる業界のあらゆる場面で、致命的な弱点としてたちあらわれている。 そのことは、日本をとりまく国際関係の舞台では、さらに明瞭になる。一例をあげれば、中国・韓国では、戦後六十年を経ていまだに日本への反感が忘れられるどころか、逆に燃え盛っているように見える。この状況について考えるとき、日本の国家的なPR戦略の欠如を、一つの、しかし大きな要因として指摘せざるを得ない。同じ敗戦国としてよく比較されるドイツの、有名な「ナチスの被害者の碑の前でひざまづくブラント首相(西独=当時)の映像」や他の指導者たちがさまざまな手法を通して発してきたメッセージが果たした巨大なPR効果に匹敵する何かを、日本はしてきただろうか?

この言葉。日本の政府はもう少しPRが上手なら、こんな事にはならないよね。

安倍首相はダボスで何を言ったのか? | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

一応、広報のはしくれとして、とてもためになった本でした。 今一番憧れている職業は「国際政治世論を裏でコントロールするPRパーソン」ってくらいに!

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もう1ヶ月以上前の話になりますが...、「abrAsus」という小物の新商品発表会に行ってきました。

abrAsusの旅行財布は購入してFabCafeでFABして今も愛用しています。そのabrAsusの新作発表会ということで、ワクワクして豚組に行ったのでした。
新商品は「小さい小銭入れ」と「薄いマネークリップ」。なんとレビュー用に頂いてきました。嬉しい!!!

まずは小さい小銭入れ。

「この小さい小銭入れ」は、ランチや近くのカフェ、ちょっとしたお出かけは、手ぶらで。
この「小さい小銭入れabrAsus」は、「コイン」「紙幣」「キー」だけを一緒に持ち歩く、キーホルダーのような財布です。
「小さい小銭入れabrAsus」をポケットに入れておけば、気軽に外出できます。


世界一周旅行から帰ってきてからというもの、ミニマリスト傾向がある私はこういうの大好き!

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(HDR)

建物自体が楽しい、特にトイレが面白い、フードコートが安くて美味しい、お土産も買える、フリーWiFiもあるよということで、バンコク滞在中はホテルが近かったこともあってしょっちゅう行ってた新しいショッピングモール「TERMINAL 21」。
2011年10月にオープン、空港ターミナルをコンセプトにした建物で、各階、違う国がテーマになっていて面白いです。
東京、サンフランシスコ、パリ、ローマ、イスタンブールなど各階ごとに名がついています。

DSC02353.jpg バンコクから乗り合いバスで約2時間、都会の喧騒から離れるとそこはパラダイス。 世界一周中にもパタヤに行ったのですが、あまりにパラダイスだったのでまた来ちゃった。今回はバンコク在住の友人も一緒に。

年明けと同時に飛行機に乗り、タイ・カンボジアまで旅行に行ってきました。
カンボジアへは、アンコール遺跡群の観光とHDR写真撮影のためだけに、シェムリアップ1日2日の強行スケジュールで行ってきましたよ。

その中でも『天空の城ラピュタ』のモデルのひとつとも言われるベンメリア遺跡が大変にフォトジェニックでした。
ベンメリアまでは街から50kmほど離れた場所にあるので、タクシーを70ドルでチャーター(ベンメリア以外にも数カ所廻ってもらった)で向かいます。
HDRでお届けします。

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六本木ヒルズ スカイデッキ

2013年もURAMAYUをご愛読頂きありがとうございます。そして今年もどうぞよろしくお願いします!
(きっとこの年末年始の挨拶記事を読んでくれている人は日頃から当ブログを読んでくれている人に違いない)

2013年は本当いろいろありました。
年始早々にシックス・アパートを退職し3ケ月間の世界一周旅行に行きHDR写真に真面目に取り組んで、無職のようなフリーランス期間を2ヶ月過ごし...たと思ったら、ロフトワークにジョインして、クリエイティブとか3DプリンターとかFabとか、未知の領域で広報してうっかりTVにも出たりして。そして素麺だのハロウィンだのクリスマスだの、毎月パーティーやってる会社のパーリーピーポーになり...。
あと、広島県で寛平師匠とジョギングしたり、川崎から都心に引っ越ししました。
その間、ブログやギズモードroomieでも記事書いてた!
ご飯もよく食べたし、あと最近ではソニーのα7買ってカメラライフが激変しました。

また先日Smartnewsのスマートリーダーという企画でインタビューして頂いた記事も公開されています。もしよろしければご覧ください。

石川 真弓「世界一周時にもSmartNewsを手放せない旺盛な好奇心が働き方を決めた」 | 注目のスマートリーダー | SmartNews

そしてさらに、一応ブロガーとしての2013年の総括の代わりに、URAMAYU2013年アクセス数ランキングを紹介しておきます。

1位:世界一周旅行、帰ってきてよく聞かれることまとめ【完結編】 | URAMAYU
2位:トレンカ?レギンス?スパッツ?タイツ?の違いってなんなの?を解説します | URAMAYU
3位:HDR写真の作り方 | URAMAYU
4位:世界一周旅行の持ち物(厳選した旅グッズなので普通の海外旅行にも参考になると思います) | URAMAYU
5位:Macbookはヤマダ電機で買うのが一番安い(ハズ)!Mac 素人がWindows機から乗り換えて幸せになった話 | URAMAYU


2014年もブログは変わらずこんな感じのペースで続けていくと思います。
今年もどうぞよろしくお願いします。

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