初めてのフルマラソンを完走することができました。
簡単に備忘録としてブログに綴らせていただこうと思います。
12月頭にとある方にそそのかされたことをご縁に、東京マラソンを照準に合わせランニングのトレーニングを真面目にするようになりました。
基本は週末の練習のみ(夜は暗くて寒いし、朝は眠くて寒いので平日は無理だったw)、2時間ゆっくり走る練習や、60分のインターバル走など、3ヶ月弱のトレーニング期間でしたが、着実に走力をあげることができました。
が、トレーニングの初期の段階で右の膝がランナー膝に。
すぐにサポーターをつけて走るようにして右の膝が良くなってきたと思ったら、今度は左の膝がランナー膝に。
最終的に、当日は両膝にサポーターつけることになったw
お酒も必要の無いときは極力飲まないようにし、1週間前は完全に禁酒。(本当は1ヶ月間禁酒したかったんだけど意思が弱くてできなかった)
マラソン前の3日間は、カーボローディングのために、パスタ大盛りとか、ご飯大盛りとか、普段は控えてる炭水化物を存分に食べれる幸せを味わう事ができた。
そして当日の持ち物は、充電機能つきのiPhoneカバーをつけたiPhone。(Nike + GPSとiPodが無いと走れない体なのです)。パワージェル2個に、塩タブレット、チョコ5個、粉状のアミノ酸サプリ3包。あとSuicaつきのクレジットカード、念の為の現金2千円。
当日は、着替える暇も着替える場所も確保するのが大変そうなので、完全に走る格好で新宿に8時前に到着。
とにかくすごい人!
A〜Kブロックのうち、私は下から2番目のJブロック。
37000人ものランナーが一斉にスタートできるわけもなく、Aブロックがスタートしてから23分後にようやくJブロックがスタート。
石原都知事が見送ってくれる。
以下、距離毎に思い出を綴ります。
最初の1〜2キロ。
何これ、楽しい!普段は車だらけの東京の道を堂々と走れるなんて!
沿道の人も一杯応援してくれるし!
3〜5キロ。
市ヶ谷付近で友達が応援しにきてくれたし嬉しい。
トイレ行きたい、でもトイレ超混んでるどうしよう。
5キロ〜10キロ。
結局飯田橋駅のトイレに並ぶ。
iPhoneの充電どうやるんだ、これ?もうバッテリー50%になって不安になりだす。
体力も脚もまだまだ余裕。
10キロ〜15キロ。
10キロ地点の日比谷付近で相方が応援しにきてくれた。
iPhoneケースの充電の仕方を教えてもらい、充電への不安がなくなる。
まだ体力も脚も大丈夫。
15キロ〜20キロ。
脚が痛くなってきた。
Nike + の教えてくれる走行距離と実際の走行距離の乖離が2キロくらい離れてて、萎えてくる。
と思いきや、沿道で「走れてうらやましい」というカードを見て、なぜか感謝の気持ちが芽生えてくる。
(走れるだけで有り難いと思わなくちゃ。こんな健康な体を与えてくれた親に感謝しなくちゃ。
あ!親に東京マラソン走ること言ってなかったー!何が感謝だ自分!!あほかー!)
ということに気付き自分にどん引き。
よっぽど途中で親に電話しようかと思ったけど、結局足を止めて電話をすることはしなかった。
20〜25キロ。
ハーフが今までの最長距離なので、未体験のゾーンに突入。
中間地点でまた相方が応援にいてくれた。
iPodのプレイリストが落語ばっかりチョイスしてきやがってうぜええ。こんな気分で落語なんか聞けるか!
「無我の境地」「無双モード」みたいなマントラを心のなかで唱え出した。
25キロ手前ですがる気持ちでパワージェル補給してみるも、あまりの不味さにがっかりする。
25キロ〜30キロ。
浅草付近で同僚が応援に駆けつけてくれた!
チョコとゼリーもらって元気チャージ。
とはいいつつ、もうかなり辛い。脚が上がらなくなってきている。
相変わらずiPodは落語をチョイスしてきてうざい。
スカイツリー(唯一走行中に撮影した写真)。
30キロ〜35キロ。
脚が痛い!膝が痛い!脚が前に出ない!
訳もわからず涙が出そうになる精神状態。
33キロ付近の日本橋で友達が応援しに来てくれてちょっと元気でる。
35キロ地点でまた相方に遭遇、よっぽど泣きそうだったけどぐっとこらえてストレッチ、棒切れのような脚を引きづり走りだす。
35キロ〜40キロ。
一番辛かった。よく35キロの壁とか言うけど、まさにそれ。
脚が痛くて痛くて、引きずるように走るしかできない。
周りのランナーも7割が歩いてた。
佃大橋の傾斜では周りのランナー同様、私も歩くことにした。
この地点からは、傾斜のあるところは歩く、500メートル走って300メートル歩いて200メートル走るみたいな状態でただただしんどい。
iPodの音楽すら煩わしかったので、音楽を止めた、と同時にうっかりNike +も止めてしまった。
もう1歩1歩進むこと以外考えられない、距離を減らすこと以外何も考えられない状況。
そういえばランナーズハイっていつ来たんだ?
40キロ〜42キロ。
脚を引きずりながらも走る。
最後のゴールだけは何とか駆け抜けたい。
ゴールを見えた時は「あそこで走らなくてすむ!!!完走できる!」と思ったもんだ。
公式タイムは5時間28分。
もしかしたとしたら5時間切りたかったけど、ちょっと無理だったみたい。
まあまあ、初フルマラソンにしては上出来だと思おう。
完走メダルをかけてもらったときは嬉しくて泣きそうだったよ。まあ、一人ぼっちだったので泣くのは我慢したけど。
脚はボロボロ、ロボットのように牛歩で歩きながら相方と合流。
りんかい線目指して歩いてたつもりが、気がついたらタクシーで高速乗って川崎帰ってた。
すごく早くて楽だった。お金はこういう時につかうもんだと思った。
夜は六本木で打ち上げ、ここでは書けない(笑)最高の食事と最高の勝利の美酒を楽しみました。
雑感
- 東京マラソンでは栄養ドリンクとかサプリとかは持ち歩く必要無かった。充分に補給できるし、沿道の応援の人がチョコや飴とかくれる。
- iPhoneは充電できるようにしといて良かった。
- ランニング用のプレイリストはちゃんとしとくべきだった。ちゃんと当日用のプレイリスト作ったつもりがなんか失敗してて、落語ばっかりチョイスしてきて本当にウザかった。本当に疲れているときに落語は聞けないし、メタルもうるさすぎた。
- Nike + GPSによる計測距離と実際の距離は最終的に3キロ以上乖離してた。Nike+の距離のほうが短く、前半25キロまでは6:35/1キロと、自分的には5時間切れる速度で良い感じのつもりだったはずが、公式タイムを見てると7:10/1キロペースだったりするんだよねぇ。むーん…って感じ。
- やはり35キロの壁はやばかった。根本的に走力と筋力を鍛えないとだめだなあと思いました。
感想とこれから
東京マラソンはいろんなレースの中でも別格に楽しい!(他のレース出たこと無いけどw)
東京中が一般の人には迷惑な位盛り上がるし、友達も応援しに来やすいし、芸能人やコスプレランナーもいるし、沿道の応援はずっと続くし。
たくさんのボランティアの方にも随分励まされたし助けられました。
でも後から思った事だけど、沿道の応援やコスプレランナー、風景を楽しむ余裕が無かったのが残念だったな。
みんなの応援をもっとエネルギーに変換できるようにしたいと思うし、自分の事で精一杯過ぎて感謝する余裕が無かったなあと今になって反省しています。
春日が「トゥース!」のピンクの全身タイツで走ってて、何度も抜いたり追いぬかれたりしてたのに、その人が春日だったのは後から知ったし(笑)
そしてこんなに辛かったのに今度は5時間切れるように頑張ろうと欲を出している自分がいます。
多分完全にガチのランナー道に入った気がするので(笑)、もっと精進したいと思っています。
村上春樹みたいに毎日10キロ走るほどストイックにはなれないけど、月50キロを目安にこれからも走って行こうと決意したのでした。
それにしても初めてフルマラソンを完走できたというのは、自分の人生の中でもチャレジングだったし、相当な達成感があります。
まさか自分が42キロも走るなんて一生あり得ないと思ってましたが、少しの勇気と少しの努力だけで達成することが出来るものです。やればできるもんだと。
東京マラソンをそそのかして頂いたとある方にはとても感謝です。
30歳になっても自分自身と向きあって大きな挑戦が出来ること自体、自分は恵まれていると思います。
さらに言えば、健康で走ることが出来ることだけで恵まれていると思いました。
そういえば東京マラソンの後に親に事後報告のメールしたらおめでとうという言葉と共に、相方の世話もちゃんとやるようにとか短い言葉で綴られて、ドキっとしたものです(笑)。