世界の珍国、奇妙な地域のみを紹介する「国マニア」という本を図書館で借りて読みました。
歴史や地理の教科書には絶対出てこないであろう、普通に生きていたら知りすらしないかもしれない、マイナーで興味深い国々について、1国4~6ページくらいで解説されている本です。
国によっては面白い。
なんていうか、世界史とか地理フェチにはたまらない本です。
この本の出版年が2006年なので若干古くなっている内容もあるかもしれませんが…、特に自分のツボにハマった国・地域を備忘録的にメモ。(ブログでメモでもしておかないと絶対忘却の彼方に行きそうな国ばかり)
小さな国家は切手で儲けてる
天然資源もなければ輸出できる特産品もない小さな国にとって慈雨のような存在が郵便切手。
切手の販売収入によって財政が支えられているケースも少なくない。
切手発行の企画やデザイン、印刷、販売は全てエージェントが行なっている。
昔、エージェントが欲を出した例として、イエメン王国の「アラブ土侯国切手」、イスラム国家には有り得ないはずのヌード女性を図案にするなどして露骨な
インチキぶりがヒンシュクをかって世界各地の切手カタログから排除された。
ナウル共和国
南太平洋に浮かぶ世界で三番目に小さい国。かつては燐鉱石の輸出で国民のGDPがアメリカ並、ナウル人は遊んで暮らしていた。が、今や燐鉱石が枯渇して財政難に、各国の援助に頼って生き延びている。
スバールバル諸島
日本人でも自由に暮らせて商売ができる場所。それが南極とスバールバル諸島。スバールバル諸島は北極に位置する、ノルウェー領。
歴史的な経緯から、ノルウェーとスバールバル条約を締結した国の国民は、
ノルウェー国民と対等に島に滞在したり土地を所有したり漁業や商売を認めている。
クチビハール
住民が何十年にもわたって不便を強いられている飛び地がインドとバングラデシュにまたがるクチビハール。インド領内にバングラデシュの飛び地が95箇所、バングラデシュ領内にインドの飛び地が129箇所。
住民は許可を得れば本土に行けるが、双方の国境警備隊に申請をしないといけない。
飛び地に住む人は学校に通えず、病院にも選挙にもいけない、電気も引けない村もあるという状態が続いているらしい。
※クチビハールとGoogleマップで検索しても出てこなかった…。表示してる地図は大体このへん?って思った地域です。
ピトケアン島
南太平洋の英領、絶海の孤島ピトケアン島。政庁があるニュージーランドまで5300キロ離れ、外部との交通手段は3ヶ月に1度ニュージーランドから北米に向かう貨物船が寄るだけ。
人口46人。
コレクター向けの切手販売やインターネットの独自ドメイン「.pn」の売り出しも図っているらしい。
ビアフラ共和国
ナイジェリア東部に2年半だけ存在した国で、第二次世界大戦後に起きた独立紛争の中でも最も悲劇的なケースだと言われている。犠牲者の数は当時のビアフラの人口1350万人のうち200万人、そのうち大部分が子供を含んだ餓死者。
紛争で海岸地帯がナイジェリア軍に占領されると内陸部に追い込まれたビアフラは補給を絶たれて飢餓が広まった。
シーランド公国
イギリス沖合の公海上にある人工島を占拠して勝手に独立宣言した人口4人の「シーランド公国」なる「国」があるが、この国を承認した外国政府はいまのところない。
グーグルマップでは見つからなかった。この辺かな…?
マルタ騎士団
ナポレオンにマルタを追い出されたマルタ騎士団はいまでもローマの本部ビルを拠点に活動を続けており、
領土は持たないものの世界の93ヶ国に国家として認められ外交関係を結んでいる。
バミューダ
ニューヨーク沖の大西洋に浮かぶ島。世界第二位のお金持ち国家。タックスヘブン(租税回避地)として繁栄していて、バミューダが売りにしているのが保険業界。
しかもイギリス領なので、英米法が適用されるし会計制度もイギリスと同じ。
バミューダにはキャプティブが1500社以上あると見られる。
ただし外国企業にとっては「税金天国」だけど実際に暮らす人にとっては「物価地獄」らしい。