イタリア中部のオルヴィエート近郊にある「滅び行く町」、チビタ・ディ・バニョレッジョ(Civita di Bagnoregio)。
なんとこの街はエルトリア人によって2500年以上前につくられたのだそうです。
その風貌から完全に天空の城ラピュタを思い浮かべないわけにはいきません。
風や雨によって浸食した土地は「陸の孤島」となり、細く長い橋を渡ってしか町にたどり着くことができません。この町は別名「死に行く町」「滅び行く町」と云われ、町の入り口の道路標識にもイタリア語で「il paese che muore(死に行く町)」としっかり書いてあります。
「チビタ」に行くにはこの300メートルの橋を歩いて渡るしかありません。
高所恐怖症には結構ハードな道のりだそうです。
街の入口付近から見下ろすと、確かに怖わー!
城壁で囲まれた崖の上に立つ街は、全体が要塞となっています。
街の入口。冒険してるみたいでとてもワクワク。
この街には住人20人足らずしか住んでいないそうです。昼間だけ働きに来ている人もいるそうです。
雰囲気ある道。中世時代の建築物が数多く残っています。
まるで中世にタイムスリップしたよう...。訪れた時は観光客は20人くらい会いましたが、本当に人が少ない。
その代わりこの街は猫が沢山住み着いています。人より猫のほうが絶対多い。
猫好きにもたまらないのがこのチビタの街。
街の広場にも猫が。(HDR撮影)
...まあ、猫が多いのもしょうがないよねぇ。
街の広場にある教会。
ちゃんと中にも入れます。可愛らしい教会でした。
こういう道があればとりあえず登りたくなりますよね。
すると断崖絶壁の良い眺め!
街にはカフェやレストランが結構あります。宿泊施設もあるようですよ。泊まってみたかったなあ。晴れてたら星が綺麗そう。
「ニャニ見てんだよ」
チビタへはオルビエートの街からバスで1時間ほど
チビタ・ディ・バニョレージョへは、また崖の上に立つ「世界一美しい丘上都市」と言われている、オルヴィエートからバスで行きます。オルヴィエートへはローマのテルミニ駅から列車で1時間ほど、オルヴィエートからチビタへは、バスで1時間〜2時間おきに1本出ていますが、バスの時間はきちんと把握していないと大変なことになります。時刻表はオルビエートの街の観光案内上でもらえますし、こちらのサイトがとても参考になります。
チヴィタ・ディ・バニョレージョへの行き方、バスの時刻表
オルヴィエートの街もとても素敵な街です。かつて教皇の隠れ家として栄えた町並はとても美しく、ヨーロッパでは世界でも有数の美しい町として広く知られているそうです。
中世の雰囲気が残る石造りの街。
オルヴィエートのドゥーモは荘厳なつくり。
正面だけ立派に見えるような感じも面白い。中は写真撮影禁止でしたが、
ドゥオーモの建設は3世紀にもわたり、のべ33人の建築家、152人の彫刻家、68人の画家、90人のモザイク師の手が加えられたという。
という時間とお金が存分にかけられた内観はとても見応えがあります。
そしてこのページ見て、絶対に行きたいと思っていたレストランLa Palomba。間違いなく、オルヴィエートで一番美味しいレストランだそうで、トリュフの手打ちパスタとトリュフのカルボナーラが美味しいらしい!
オーダーして程よいタイミングでパスタが登場、なんと目の前で豪快にトリュフをすりおろしてくれます。
トリュフの良い匂いが食欲をそそる!
トリュフのウンブリケッリ。
ウンブリケッリとは、卵を入れないで、小麦粉と塩とオリーブオイルだけでうった手打ちパスタ。
シンプルなのにすごく美味しい。
そして、トリュフのカルボナーラ。
人生史上最上位かもしれないパスタがこれ。アルデンテのパスタに、程よいチーズ感と塩っ気があって、そこにトリュフの芳醇な風味が加わり、もう美味。
この味が忘れられない、また食べたいよう。
オルヴィエートも立派な観光地で他にも地下洞窟とかいろんな見どころがあったのですが、ローマからの日帰りだったので、午前中にオルヴィエートを軽く観光してレストランで食事をしてそのままチビタに行き、2.5時間ほど滞在しオルヴィエートに戻りローマに帰りました。
オルヴィエートとチビタは日帰りでも行けますが、できれば1泊はした方が良かったかな。
そしたらLa Palombaに3回は行けるしw
イタリア旅行でローマに行く人は多いと思いますが、ローマからのショートトリップとしてオルヴィエートとチビタはかなりお勧め。今までに見たこと無いものすごい風景と、今までに食べたこと無いとても美味しいパスタが楽しめるのですから。
オルヴィエートとチビタの情報は以下のサイトが非常に参考になります。
...しかし、マチュピチュは500年前の廃墟だけど、このチビタは2500年前から人が住む街なわけでしょ...この差はなんなんだろう。