Ustreamってまだアーリーアダプター層しか見ないメディアだと思う

今年5月にソフトバンクの資本が入って「Ustream Asia」の設立、そらのさんのダダ漏れ、またテレビ・ラジオ番組とUstreamを連動させた事例も出てきたりで、2010年の流行はUstreamである!というのはWeb界隈では間違っていないと思います。

でもまだUstreamなんてWeb界隈のアーリーアダプターでギークが視聴のメイン層であって、一般ユーザーにはまだまだ全然浸透していない、まだまだメディアとしては実験的段階のサービスなのに、ターゲットを間違えたプロモーション目的のUst配信をやるとたいていサムイ結果になってるよね、というのを昨今よく見かけるので、あくまで個人の思いとしてそんな話を書きたいと思います。

まず、過去で日本からの配信で、視聴数の多かった番組上位を目視でピックアップしてみました。


大体がテレビにも出るくらいのIT系の著名人の方による、テレビでは語らないぶっちゃけトーク的な内容が日本では一番見られているようですね。

やっぱりこれって、見てるユーザー層を如実に表してるんだよなあと思います。
海外の番組だとしっかり構成されたニュース番組やら、アイドルなどのプロモーション配信とかいろいろ華やかに見えるだけど、日本では面白い番組が無いのか、やっても人気がないのかどちらかなんだろうなあと。(Dommuneは素敵!と思うけど)


最近は、芸能人を大々的に使って広告・プロモーション的なUst配信を良く見かけるようになったと思うのですが、それって誰が見てる?ていうか視聴数ヤバイよねww みたいなの、多くないですか。

とある某馬事業のプロモーションで某小島よしおが馬の着ぐるみを来て45km走り切るというUstream配信をしたらしいけど、600人くらいしか常時見ていなかったらしいです。
著名人もたくさん呼んで、小島よしおがめちゃくちゃ体張ったにも関わらず。

さらに、某化粧品のプロモーションで某北陽を呼んで「モテる唇」について語り合うUstream配信も常時100人前後しか見ていませんでした。
見てくれたユーザーにサンプルのプレゼントが当たる!とか触れこんでいたにも関わらず。

こういうのを見ると、大手広告代理店が、「TwitterとUstは最新なネットプロモーション手法です!これからの時代はソーシャルメディアです!若者はみなネット属性です!」とか鼻息荒く提案している姿が目に浮かびます。

つーか競馬離れしている一般の若者も、新作リップに興味があるF1層もUstreamなんか知らないし見てないと思いますよっと。平日の夜や休日の昼にUStreamに張り付いて見るほど暇じゃないですよっと。

一方、私も参加させていただいたGIZMODO企画の、男女6人が淡々とガンプラを作る様を配信するだけのUstream放送は常時300人も集まってたのは皮肉ですよね。
事前打ち合わせもほとんど無し、出演側も配信側もほとんど素人のUst番組の方がさっと視聴数を集めてしまうのは、GIZMODOの読者がどれだけUstreamに親和性があるんだよと、むしろ改めてびっくりしました。


ちなみに私はけしてUtream番組全てがつまんないと言っているのではなくて、Ustream番組をつまんないものにしている代理店を残念に思っているのです。

日本のUstreamはそらのさん抜きには語れず、彼女の体当たり的なダダ漏れ配信をへこたれずに継続し、Ust配信のノウハウを自らの力で身につけていく努力はとても尊敬に値するものだし、個人が放送局になれるというメディアは今後の可能性を大いに感じるものです。
でもそらのさんに配信をお願いすればとりあえず人が集まると思うのは大間違い、コンテンツが面白くなければ人は集まらないと思います。

でもまだ日本におけるUstreamはまだまだアーリーアダプターでギークがメインの視聴層で、まだまだ実験的段階だと思うので、いろいろな取り組みをして、使い方や可能性を探って、Twitterみたいに一般ユーザー層にも広がっていきつつあるかどうかの過渡期な時期なのに、それを履き違えたプロモーション番組をやってもたいていサムイ結果になるだけですよ、と思った次第です。

もっと楽しいUstream番組が増えるといいな!