世界一周しても価値観なんか変わらない

   

201304/02

  
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世界一周旅行中は毎日楽しく遊び歩いててとても楽しいです。
幸いにして体も心も健康、トラブルも無く、思った以上に思い通りに旅が出来ています。

いや、それなりに何かしらは起こってます。旅行1日目のシドニーから日本から引きずった風邪で死んだり、ローマでキャッシュカードとクレジットカードと200ユーロがどっかにいったり、パリでiPhone落としてスクリーンがバキバキに割れたり(iPhone歴5年で初めて破損したよ...)、スリに狙われるも撃退したり、つまらないツアーにがっかりしたり、無知なばかりにああすれば良かった、こうすれば良かったと後になって気づいたり...、毎日よく知らない土地を旅してる分それなりにいろいろあるのですが、それでも大きな損は無いし、旅の楽しさを覆すほどつらい目には合っていません。

美しすぎる景色に感動したり、食べたことのない料理に舌鼓をうったり、これまで会ったことのない人種に興味津々になったり、ちょっとした街角を冒険するのが楽しかったり、未体験の新しい世界に触れる日々です。
それぞれ新しい場所には新しい常識があって、例えば電車の乗り方、レストランで食事をする流れ、街の人の立ち振舞いなど、驚きの連続ながらもその常識を割と直ぐにインプットし、その土地に馴染んでいくのにも次第に慣れていきます。

そんな毎日が当たり前になると、悲しいかな、ちょっとやそっとのことでは感動しなくなります。
ヨーロッパに慣れてくると、ちょっと有名な教会やちょっとした遺跡くらいじゃ「ふーん、中々良いけど○○のほうが凄かったな」くらいにしか思わなくなります。
パリの美しい町並みも「ローマやバルセロナとあまり変わらないなあ」などと思ってしまいます。

よく言えば旅慣れる、悪く言えばスレて無感動になりました。

そして、「世界一周を通して人生が変わる!何かが得られる!」というのは今のところ感じていません。そして後1ヶ月弱の旅を終えてもきっと同じ気持ちだと思います。
この感覚、世界一周先輩の山田進太郎さんのこの記事を改めて読み返して改めて共感しました。

30代の夫婦旅行で、どちらも海外居住経験あって結構いろんなところに旅行しているので、世界にはいろんな景色や人や価値観が存在していることはとうに知っていたし、地球の歩き方とネットを使ってそこそこ安全な場所を旅するぶんには、今さら人生の価値観が覆されるほどの経験には出会えません。
20年前の小説、深夜特急みたいな「貧乏旅行者がバックパックひとつで世界を放浪しながら現地の人々と触れ合う」世界観は、私達にとってはもう時代遅れでした。(旅行中、10年ぶりに深夜特急をKindleで全巻一気読みしたわけだけど)

長年憧れてきた世界中の、例えばウユニ塩湖とかサグラダ・ファミリアとか、リオのカーニバルとか飛行機はビジネスクラスに乗るとか、「ここに行ってみたい」「あれを見てみたい・やってみたい」という夢を次々に叶えていく「欲望の消化」を一気に3ヶ月でこなしているような感じです。

世界一周旅行が「毎日驚きと感動に満ち溢れた日々、人生の価値観が変わりました♪」とはとても言いがたいけど、けれども、今このタイミングで世界一周旅行が出来たのは良かったと絶対に確信をもって言えます。

我々夫婦は共働きの30代、親もまだ健康、子供もまだいない、経済面でもまだ余裕があり、今しか自分たちのためにお金と時間を費やせるタイミングはない、夢を叶えるならこのタイミングしか無いことは前からわかっていました。
30台前半のDINKSでいる期間を逃したら、あとは定年退職後しか世界一周できそうに思えなくて、そんな35年先のことなんかどうなってるか知らんよ、どっちかが死んでるかもしれないじゃんと思うわけです。

死ぬ直前に語られる後悔で一番多いのは、「自分らしく生きれば良かった」という後悔だそうです。
「人生の終わりに、達成できなかった夢がたくさんあったことに患者たちは気づくのだそう。ああしておけばよかった、という気持ちを抱えたまま世を去らなければならないことに、人は強く無念を感じるようです。」

もし私がこのまま旅行に行かずに死んだとしたら、絶対に「あの時にに世界一周旅行したかった、世界の美しい景色を見てみたかった」などと未練たらしく思いながら死ぬに違いありません。

そして旅行って、実際に現地に行って過ごしている瞬間よりも、行く前の楽しみで仕様がなくてワクワクしている時間、そして行った後に写真とか見返して「ああ楽しかったなあ」などと思い出に浸っている時間のほうが楽しかったりしませんか。

少なくても私はそうで、ブログを書きながら、または読み返しながら「あの場所は素敵だったなあ、また行きたいなあ」と思い出に浸る時間がとても美しくプライスレスに感じます。

きっと今は、一生の素敵な思い出づくりの最中なのです。

これから年を重ね、いずれ子育てをしながらますます世知辛くなる世の中で生き抜いていく中で「31歳のころに旦那と2人で行った世界一周旅行はとても楽しかった、本当に良かった」と多少美化された思い出が生きる糧になるのだと思うのです。

私の世界一周旅行は、「人生の価値観が変わって何かが得られた」というよりは、これからしばらく社会を支える年代を健全に過ごすための「糧」となり、そして人生を後悔しないためのひとつの思い出づくりをしているのだと思いました。

帰国日は4月後半です。
今のところ今後の進退は一切決まっておりませんが、社会に復帰してとても微力ながら日本を支えたいと思っています。納税する身分でありたいです。
しかしながらあとほんの少しの間だけ何も考えずにお気楽に遊んでいたいので、今後の身の振り方は日本に帰ってから考えたい次第です。

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