2010年はソーシャルメディア元年とか言われてたりする昨今、広告売れない、既存メディアは死にそう、代理店も使えない、広告主もわかってない、出版社もジリ貧で・・、そんな状況に身をおく当事者たちが一同に介して、ソーシャルメディアをとりまくネットの、過去、現在、これからの未来などいろいろ、いろいろ議論してまいりました。
高広さん、関さんが幹事、私が事務局要員として首謀し、某ベンチャーの女性社長が2人、D通など代理店の方、だれもが知ってる家電メーカーや飲料メーカー、エンターテイメントや証券会社のマーケティングの方々など、いろんな業界からのいろんな方々が、伊豆修善寺のとある会議室に集まりました。
基本twitterの呼びかけだけで、しかもほとんどが初対面で、そして概要もよくわからない謎の合宿という、普通だったら「行くわけないじゃん!」と思われるようなこの企画に集まった16名の方々は、やはりモチベーションが高く、面白い人ばかり、議論の内容も濃くてとても有意義な時間を過ごすことができました。
本格的に集客スタートするまで、本当に大丈夫なんだろうか・・とヤキモキしたものでしたが、終わってみれば健全で有意義で、とても良い流れで始まり終わることができたのではないかと思います。
こっちのエントリーには、高広さんと関さんとのKey ノートのその場でがーっとまとめたメモを書いています。
そして twitter #nsemiでは参加者を中心としたつぶやきが一覧できます。
そして当日のUstreamの一部もここから閲覧できます。
さて、忘れないうちに私の所感を。
今までどおりだったらそりゃインターネットのメディアも赤字だし、広告だって売れないよね
昔は新聞の枠、テレビCMの枠、雑誌の枠、など、既存メデイアの広告面は限られた希少資源だったのですが、インターネットだのブログだの、twitterなどのソーシャルメディアなどのおかげで、今の時代、Attentionがあるものは何でもメディア(もはやメディアは希少資源ではない)になりました。それを証明するかのように、そして平成13年から「選択可能情報量」が爆発的に伸びています。(総務省)
そんな中、ネット・メディアの収益化プランを考えると、広告モデルに走りがちですが、よっぽど頑張らないと大抵はうまくいかない。私も予算感はピンキリの中のキリの方ながら、仮にも「マーケ担当者」ですので、常日ごろネット広告の代理店やメディアの営業の方から、「今ならこのバナー枠が半額で提供できます。(金額や数値は例ですが)10,000PVくらいで、CTRが1%だったら1,000クリックが見込めて30万円です。買うなら今です!」みたいな提案を受けるのですが、ふーん、でその100,000PVで1000クリックの真の効果は何ですか?みたいになるわけです。
だったら、自社でちょっとポジティブな炎上要素も含んだようなコンテンツを作って、自社ブログでも紹介しつつ、ブロガーにも紹介して、twitterやはてなブックマークなどのなどのソーシャルメディアも絡めてバズをつくり、そのバズを一過性のモノにしないように、またもソーシャルメディアを使ってユーザーとコミュニケーションしつつ、そのコンテンツは次のキャンペーンにも使い回しが効くようにストックしていくようにしよう、みたいなプランの方がユーザーの印象にも残るし、PVだって10,000とか余裕で超えるだろうし、効果的だよねー、とりあえず費用対効果もよくわからないまま30万出してバナー広告なんて出さないよ、という話になるわけです。
メディアプランニングよりもシナリオプランニングが大切になってくる
ブロガーリレーションとか、記事タイアップとか、バイラルビデオ、ポッドキャスト、ブロガーイベント、Twitter、ブログパーツ、スマッシュコンテンツ・・とか、いろいろネット施策はありますが、どんなシナリオで、どう組み合わせるのが良いか。つまり メディアプランニング <= シナリオプランニング がすごーく重要なんだけど、それを考えられる人がなかなかいないんだ、これが。
だって広告主もわかってない上に、そして代理店もよくわかってない。
でもそこがビジネスチャンスだよね、いかにコミュニケーションをとって顧客を教育し、そしていかに大胆で綿密なシナリオプランニングを提供できるかがポイントだよね、やっぱそこだよね今のところはね、という結論になりました。(私の中では)
その中でもいくつか成功事例はあって、例えばtwitterでで発言してみたら100以上RTされた、トリンプの事例。
トリンプの下着モバイル購入サイトで、おねだり機能があって、「おねだり」するとメールで相手にその下着の購入サイトが通知される。この機能のコンバージョンが80%達成されたというもの。
(ソースのはてぶページ)
絶妙ですね!
みんなでテレビを見るの以外に楽しい
会議室では、「AMNやメディアジーンのブログマーケティングは、アーリーアダプター向け。アメーバは、マジョリティ向けのマーケティング。」
「 ”囲い込む”より”囲い込まれる”戦略・戦術」
「love >hate > apathy」
「いい答えを求めているときは、いい質問を」
などと、名言も連発されつつ、ネットの未来やビジネスのあるべき姿を大いに議論し、ご飯食べて温泉入って、そしてオフラインな飲み会に突入すると、by nameをおりまぜた業界裏話(G社のマーケティングってどうなのよ・・とかw)ここでは書けないような話をしつつ、NHKの東京カワイイTVで「アルファブロガー特集」をやるというのをtwitterで知ってテレビをつけてみんなで鑑賞。
出てくるアルファブロガー全員アメブロかよ!というツッコミや、「アルファブロガーとは、一日1000PV以上ある人気ブロガーのこと」というテロップを見てみんなで大爆笑、twitterのTL上でもすごいツッコミの嵐w
そして外国製の料理器具の会社が、ライトアップに依頼して料理系のブロガーイベントをやって、
ブログ記事になったことで、2桁PV/day から 4,000PV/dayに増えて喜んでいる様子が出てきました。
4000PVで喜んでいる・・。(かわいそう・・)
これまでソーシャル時代のコミュニケーションプランニングが何ちゃらと先鋭的な話をしていたわけですが、少ない予算の中でインターネットを使って何かしなきゃ、と思っている中小企業の方が圧倒的大多数だという事も忘れちゃならない、と密かに思ったものです。
※東京カワイイTVの取材ソース一覧
しかし土曜深夜のNHKは面白い。特にシャキーン、その場にいた全員が衝撃を受けていましたw
合宿は健全に深夜2時にはお開き、就寝しました。
あらためて参加者の皆様、お疲れ様でした!楽しかったです!またお会いしたいです!どうもありがとうございました。